『遺書と追奏』-Chifuyu.Hanakuma Self Covered-

夜琴託『遺書と追奏 -Chifuyu.Hanakuma Self Covered-』ジャケット画像
Novel / Fragment

 久しぶりに小樽に帰ったので、ふと思い立って、朝里駅で降りてみた。
 秋が冬に変わる前の空気が頬を刺す。手提げから、カメラを取り出す。

 季節も、叔父が遺作の舞台にした頃を過ぎていた。
 歌えなかった自分の曲を、いつの間にか歌えるようになっていた。
 それなのに、存外、胸は痛むものなのだなと、そう思った。

 描いた音楽は、どこまでこの心境を模写できただろうと、自問する。
 カメラを構える。
 未だ書き足りないことばかりで、もう少しだけそれを形にしたくて、あたしはシャッターを切った。

花隈千冬


Concept

夜琴託1stアルバム『遺書と追奏』の、花隈千冬ボーカル版。

小説『書けない思いを声に預けて』でも描いている「ミク歌唱のアルバムを花隈千冬が書いた」というストーリーに基づき、花隈千冬に歌い直してもらいました。いわば、一種の「セルフカバー版」とも言える一枚。
Another Vocalというよりも、セルフカバーを花隈千冬に代わりにしてもらったCDとして、お楽しみいただけると幸いです。

小説版は、BOOTHにて通販を行っております。



あなたの書いた物語を、 いまでもまだ、
読みたいと思っている。

  1. 「記憶、独白、置手紙」
  2.  あてさきは君
  3. 「空白、雑踏、一周忌」
  4.  きみの姿で息をしたんだ
  5.  投石刑
  6.  キャンセリング
  7.  雨と吐息、過呼吸
  8.  残夏、きみの姿を水に流して
  9. 「追慕、夕立、二周忌」
  10.  あなたの亡霊
  11. 「忘却、逃げ水、三回忌」
  12.  記憶と追想